追記

民主党の、「2020年までに温暖化ガスを1990年レベルから25%を削減する」ということに対して、かなりのネガティブキャンペーンがマスコミを中心に行われている。これに対して、新しいマル激では、それが可能だという主張を展開する放送を配信している。そのポイントは、発電に使われている石炭燃料の転換にあると主張していた。つまり、最大にして唯一とも言える抵抗勢力が電力会社のようだ。発電におけるこの転換が可能なら、民主党の目標が達成できるという。これをどのように理解すればいいかを考えてみたいと思う。

マル激に出演してこの論理を展開したのは、環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏で、その主張は「飯田哲也のエネルギー・フロネシスを求めて」に詳しく書かれている。これも合わせて読み込んでみたいと思う。

この「25%削減」に対して、池田信夫氏が「支離滅裂な「鳩山イニシアティブ」」というエントリーで批判をしている。その内容を見ると、飯田氏の主張と真っ向から対立しているようにも見える。池田氏も、かつてマル激にゲスト出演したことがあり、二人とも専門家としての信頼性があるようにも見えるのだが、この問題に関してはどちらを信用すべきだろうか。

「25%削減」問題に関しては、そのネガティブキャンペーンがされていたときに、宮台氏が一言「デマゴーグです」ということを語っていた。マスコミで流されていたことのどこに嘘があるのかは、そのときは僕には具体的にはわからなかったが、宮台氏に対する信頼感からいえば、この時期にゲストに読んだ飯田氏をこそ、この問題では信頼することが出来るのではないかとも感じる。宮台氏が語った「デマゴーグ」の中身も、今週のマル激から読み取ってみたいと思う。ちまたに流布している世論と違って、僕は、この目標は達成可能ではないかという観点からそれを見ていきたいと思う。

それにしても、この目標といい、障害者自立支援法の廃止といい、民主党がやっていることは、今まで左翼と呼ばれてきた人たちが主張することと見事に重なる。民主党は左翼になったのだろうか?いや、今まで左翼と呼ばれてきた人たちの主張が、実はリベラルと呼ばれるものだったのではないかと思う。今までの日本では、実は真ん中を行く中道が左翼になっていただけなのではないかと今更ながらに感じる。