追記

山崎養世さんの高速道路無料化に僕が共感するのは、それが全体を見通した長期的展望に立った提案だからでもある。地方に空港があれば便利だという状態を作り出すには、地方にも都市部に匹敵するような人口が分散しなければならないだろう。地方の過疎化をそのままにしておいて、空港だけを立派にし、新幹線を通そうとしても、それはガラガラの誰も通らない高速道路を建設するのと同じことになる。無駄なものだ。

高速道路の無料化は、地方に人口を分散させるという目的もそこにはある。アメリカは、無料の高速道路網を作ることによって。人口を都市部から地方へと分散させたという。その同じ効果を山崎さんは予測している。高速道路網が便利に使えることによって、まず企業が地方に分散してもやっていけるようになり、企業が地方に行けば、それに伴って人も地方に行くという予想を立てている。

もしそのように地方に人が分散すれば、お盆や正月のたびに都市部から大量の人々が帰省するというシーンもなくなるだろう。また、地方の交通も充実していくようになるのではないかと思う。

自民党負の遺産は、計画性のない、利権を一番の目的とする政治決定によるものが多いのではないかと思う。民主党政権によってそれが少しでも改革されればと思う。