2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

麻生 VS 小沢 の党首討論の評価

28日に行われた党首討論について、マル激の中で宮台真司氏が「小沢さんの完全な一人勝ち」というような評価をしていた。各新聞の社説を見ると、麻生さんの逃げを批判しているものがほとんどではあったが、小沢さんの完全な勝ちだと評価したものは少なかった…

私たちを幽閉している檻としての言語

内田樹さんが『こんな日本で良かったね』で語る次のテーマは「言葉の力」というものだ。ここにはどのような構造が語られているのか。それはこのエントリーの表題にした「檻」で比喩されるような構造だ。「言葉の力」のイメージが、どのようにして「檻」とい…

構造主義における「構造」のイメージ

若いときに初めて接した「構造主義」は、そこに何が書いてあるのかがよく分からないものだった。日本語としての意味は読み取れるものの、その文章が全体として何を言いたいのかが読み取れないという、何かもやもやとした気分が晴れなかった。このような思い…

言葉と思考の関係

内田樹さんの『こんな日本で良かったね』で語られる最初の文章は「「言いたいこと」は「言葉」のあとに存在し始める」と題されている。これは、まえがきにあったように「人間が語るときにその中で語っているのは他者であり、人間が何かをしているときその行…

命題論理の形式システムLPの公理の独立性

命題論理LPの公理系は次の3つが立てられていた。公理 1 A→(B→A) 2 (A→(B→C))→((A→B)→(A→C)) 3 (〜B→〜A)→(A→B) これに次の推論規則 mp AとA→Bが成立しているとき、Bの成立をいうことが出来る。 を使って命題を生…

命題論理の公理系の構造

『現代論理学』(安井邦夫・著、世界思想社)という本に、LPと名付けられた命題論理の公理系が紹介されている。この公理系は、3つの公理と1つの推論規則から構成されている。とてもシンプルなものである。論理記号としては「否定」と仮言命題を示す「なら…

形式システムは自らの構造を把握できるか?

このところ「構造」という概念についてあれこれ考えている。これは、その把握が難しいと感じていることがあるのだが、「構造」の把握が物事の理解を深めるのに非常に重要ではないかとも感じるからだ。社会的な出来事の意味を理解したり、現状がどのような状…

麻生内閣の経済政策は世紀の愚策か?

麻生内閣が発足した頃にマル激では、その経済政策に対して「世紀の愚策」というような表現を使っていた。これは神保哲生氏が紹介していたもので、霞ヶ関の埋蔵金を探し当てたといわれている高橋洋一さんがそう呼んでいたということだ。高橋さんによれば、経…

主張の正当性がなぜ報道されないのか?

久しぶりに論理的な観点から見て面白そうなニュースを目にした。「修正協議、自・民の溝埋まらず=農林中金の扱い焦点−金融強化法案」というものだ。このニュースは、それ自体は何でもない平凡なもののように見える。自民党と民主党が国会の議論において対立…