2006-04-23から1日間の記事一覧

ラカンの言説の一流性 4

内田樹さんは『他者と死者』の中で、「師」の必要性を説く。学ぶという行為が本当に実りあるものになるためには、学習者は、その師を見つけなければならないということだ。内田さんは、『先生はえらい』という本も書いているが、これの本当の趣旨は、「先生…

ラカンの言説の一流性 3

『他者と死者』の中で内田さんが引用している次のラカンの文章の理解を考えてみようと思う。 「我々はこれまでの研究によって、反復強迫(Wiederholungswang)はわれわれが以前に記号表現(シニフィアン)の連鎖の自己主張(l'insistance)と名付けたものの…

ラカンの言説の一流性 2

内田樹さんは『他者と死者』(海鳥社)の中で、「わかりにくく書く人には二種類がある」と語っている。一つは「難しいことを言うことが知的威信の一部だと思っている人々」だ。これは、自分がいかにものを知っている賢い人間であるかを示すために難しく書こ…