ホリエモンの逆襲はあるか

マスコミの報道は、まだ容疑者に過ぎない堀江氏が、すでに犯罪者であるかのような書き方で埋まっているが、これもマスコミの非ジャーナリズム性のあらわれなのだろうか。このような警察側からの情報の垂れ流しに対処するために、違法性と犯罪性の区別があるという見方をしてニュースを読む必要があるのではないかと思う。
以前に辻本清美さんの「秘書給与流用事件」の報道にも感じたのだが、辻本さんは、違法行為をしたが、犯罪行為はしていなかったと今でも僕は思っている。むしろ制度的に、秘書の制度の方に不備があることが指摘されてもいいんじゃないかと思っていた。目的外使用と言うのは違法行為だから、法によって裁かれるのは仕方がないが、それが犯罪であるということなら、それによって不当な損害を受けた人間がいなければならない。辻本さんの事件では、誰が不当な損害を被ったのだろうか。
堀江氏の事件では、株で損をした人間が、不当な損害を被ったと証明されるかも知れない。しかし、株にはそれだけの危険があるのだから、そのリスクは自己責任だと言うことになるかも知れない。今のところ事件の内容がよく分からないので、それが犯罪なのか、違法行為なのかが分からない。
もし、万一堀江氏には違法行為さえなかったということが証明されたら、堀江氏が被った損害は誰が賠償してくれるのだろうか。事件を煽ったマスコミだろうか。それとも情報を流した警察だろうか。
堀江氏ほど頭のいい人間が、単純な違法行為をするとは信じられないのが正直な感想だ。これほど追いつめられた状況から、彼に逆襲する力は残されているだろうか。それとも、国家権力ににらまれたら、彼ほどの能力があっても潰されて終わるのだろうか。