2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『大衆運動』(エリック・ホッファー・著、紀伊國屋書店)

大衆運動というものは、僕にとっては憧れでもあり、失望と反発を感じるものでもあった。初めてメーデーに参加したときの、大勢の人の連帯のエネルギーに高揚した気分は、それ以上の感動を味わうことが難しいと思ったくらいだ。自分がこの人たちの一員である…

理想と現実

大阪・門真市議の戸田ひさよしさんは、先の長野知事選での田中さんのやり方を「田中流理想選挙」と呼んでいた。しかしこの理想は実現されず、現実化はしなかった。理想は簡単に実現しないからこそ理想と呼ばれることもあるのだが、理想というのは一応正しい…

起源を考察する際のパラドックス性

内田樹さんは『私家版・ユダヤ文化論』で、ユダヤ人とは誰のことかということを考察した際、それは誰かをユダヤ人だと思いたい人の主観に判断の基準があるということを論じた。おまえがユダヤ人だと言うことは、俺がそう思うからだ、ということで証明される…