システムのメガネ

僕は、世界のあらゆる存在を、まずは数学のメガネで眺めてみようという意識で、ブログの名前を「数学屋のメガネ」としている。ただ、数学は形式論理であるから、数学のメガネで見ると見間違えるものもある。そういうものは他のメガネをかけてみなければならないのだが、その一つに「システム」というものがあるのかなと感じるようになった。
システムは、社会的存在を見るときのメガネになる。システムは、現象を孤立的に見るのではなく、<ループ>というものをキーワードにしてみることになる、と宮台氏から学んだ。ライブドア事件も、堀江氏が何か悪いことをやったと、個人の行為に還元するのではなく、堀江氏を取り巻くシステムの問題としてこれを眺めてみようと思う。
堀江氏の行為がどこかに影響を与え、その影響を与えられたものの行為がまた堀江氏に返ってきて影響を与える。それは直接的なものに限らず、間接的に他のものにつながってループを描くこともあるだろうが、そうやって、堀江氏の行為はどんどん発展してきたのではないだろうか。堀江氏の金儲けも、金が儲かるシステムのループに乗っていたのだろうと思う。そのシステムの実際の具体的構造が分からないだろうか。それが分かれば、ライブドア事件の本質的な理解につながるものだと思われる。