山勘(直感)の重要性

卒業文集に表題のような内容の短い文を書いた。数学は論理一辺倒で進めるものと思っている人が多いかも知れないが、論理の方は、他人への説明と、正しいことの確認のために使うことが多く、論理の展開はほとんど直感的にひらめいたことを基にしていることが多い。
山勘というのは、デタラメな思いつきではない。例えば方程式の応用問題を解くときに、答が整数でだいたいこのくらいの数値に落ち着きそうだというのは、常識の範囲で予想出来る。一クラスの人数を出させるのに、100人以上の答が出たら、それは問題がおかしい。
山勘は、そういう常識などを総動員した直観的判断だ。これは、論理の厳密さと同じくらいに、数学にとっては大事なセンスだろうと思う。特に、どこかで単純な計算ミスをしていたりするときに気がつくのは、この山勘が働くかどうかが大きい。