『哲学・航海日誌』(野矢茂樹・著、春秋社)

野矢茂樹さんという哲学者にはまって、ヤフーで野矢さんの本をかなり買い込んだ。それが届いたので読み始めているのだが、やはり面白い。「読書」のカテゴリーで感想を書いたりしようと思ったのだが、読むそばからいろいろな思いが浮かんでくるほどこの本が面白かったので、全体の感想と言うより、野矢さんの書いた一節に対する感想と言うことでしばらく日記にしてみようと思う。
本の題名は『哲学・航海日誌』(春秋社)だ。野矢さんはまえがきの中で次のように書いている。

まだ買うとも決めずにこの本を手に取ったあなた、あなたはなぜこの本を手にしたのだろう。年齢も、性別も、職業も、職業の有無も、趣味も、好きな食べ物も、私にはまったく分からないあなただが、ただ一つのことだけは明確に分かる。ともかくあなたはこの本を手に取ってしまうような人なのだ。そして私はそんなあなたに向けてこの本を書いたのである。

まえがきの一節に強く反応してしまうほど、この本の面白さを感じる。これは、まさに僕のような人間のために書かれた本なのだなというのを感じる。僕は、すでに何人かの著者に惚れてきたけれど、また一人かなり強く惹かれる著者を見つけた。