歴史

東條英機のイメージ

昨日たまたまテレビを見ていたら、開戦当時の日本を描いたドラマをやっていた。ビートたけしが主人公の東條英機を演じたドラマで、主人公にするくらいであるから、A級戦犯としての東條のイメージとはかけ離れた、その人間的な魅力を描いたドラマとなってい…

小室直樹氏の南京大虐殺否定論

南京大虐殺否定論として語られている言説に対して、今まで僕はあまり関心を引かれなかった。それは事実をめぐる否定論のように感じたからだ。事実というのは、石ころの存在すら主張するのは難しいと哲学で言われるように、それは100%確かだというのは難…

歴史教育は物語でいいか

小室直樹氏が『悪の民主主義』(青春出版社)という本で戦後民主主義批判を展開している。この戦後民主主義批判というのは、僕は今までは党派性からくる議論だと思っていた。反体制側が戦後民主主義を肯定し、体制側はそれを否定しようとするのは、自分の立ち…

歴史には流れがある

革命と言う出来事は、社会にとって大きな変化がおこることであり、それは後から見ると何か突発的な急変が起きているように見える。しかし、時間の流れの中で、以前の出来事と関係なく新しいことが生じてくるのはフィクションの中だけの話で、現実には、どん…

論理の流れと歴史的事実

中学校の歴史教科書の年表を見ると、1789年にフランス革命が始まる、1868年に明治維新が始まると書かれている。この年号で書かれた時期に、何か大きな変化が社会にあって、それを革命と呼んだことはなんとなく分かる。何か大きな変化があったという…

歴史における進歩という観点

かつて本多勝一さんは、今の状況を見ているとだんだんと悪くなっていくようで退歩しているように感じていても、100年単位くらいで歴史を振り返れば必ず進歩しているというようなことを書いていた。これも、極めて理科系的な冷めた見方ではないかと感じる…

常識をひっくり返すことの楽しさ

以前に宮台真司氏が、理論活動の醍醐味として、当たり前の前提から驚くべき結論が導けることというものを語っていたことがある。誰もがよく知っている当たり前のことからは、普通は平凡なつまらないことしか導かれないように見える。しかし、本質を捉えた理…

歴史とは何か

なみふくくんから「亜インテリ論にまつわる様々な抜粋・覚え書き」というトラックバックをもらった。僕は、亜インテリが悪いというような道徳的な主張をしているのではなく、亜インテリが権力に近づき、権力を握って真のインテリを追い出すという構造に問題…

靖国神社の遊就館の記述修正続報

PPFVさんが「[毎日新聞]靖国神社遊就館:米が批判の記述修正 アジア関連は変えず」というエントリーで紹介している毎日新聞の「靖国神社遊就館:米が批判の記述修正 アジア関連は変えず」という記事に、非常に興味深い内容が書かれている。この修正に関して…

歴史における真理とは何か

「北朝鮮」のミサイル発射に関することは、国連での非難決議の成立で一定の決着を見てしまったのでもはや旬の話題ではなくなってきた。この決着が、それぞれの国のどのような思惑が働いているのかを考えるのは、何が「事実」なのかを考える上で大事だとは思…

歴史観について

『新しい歴史教科書』が登場したとき、そこには、歴史は物語であるというようなことが語られていた。日本人にとって誇りが持てるような歴史こそが価値あるものだという思いがそこにはあったようだ。歴史が、根本的にどのようなものであるかと考えるものを「…